Universal Modder導入ガイド
小さな変更から始めてゲーム内で確かめます。
Universal Modderは、AIコーディングエージェントによるPCゲームのMod調査・作成・テストを支援するオープンソースのツール集です。 スキル、umというPython製CLI、ゲームごとの作業記録、素材生成用のfal連携をまとめています。本記事で扱う元のプロジェクトは、GitHubのrehan-remade/universal-modder(英語)です。
最初は、自分が所有するゲームに小さな変更を加えるところから始めましょう。エンジンとModローダーを確認し、テスト用セーブを保護して、仮の素材で機能を作り、実際のゲーム内で確認します。「Universal」という名前は幅広い手法を扱うことを示すもので、すべてのゲームやバージョンへの対応保証ではありません。
2026年10月9日に、コミット8370faaとパッケージバージョン0.2.0の資料を確認しました。文書とソースコードに基づく解説であり、サンプルModの実機テストやOmniaKeyとの一連の接続検証は行っていません。以下の外部資料は英語です。
ツール集の役割を分けて理解する
プロジェクトのREADMEでは、次の機能が区別されています。
| 構成 | 役割 | 別途必要なもの |
|---|---|---|
| エージェント用スキル | 調査、実装、素材加工、テストの手順を示す | モデルに接続できるコーディングエージェント |
um CLI | インストール先の調査、スプライト加工、セーブのバックアップ、録画の補助 | 作業に応じたローカル環境とゲーム用ツール |
| 共有ナレッジベース | 過去のバージョン、実装方法、失敗例を残す | 自分のゲームバージョンでの確認 |
| fal連携 | 画像、3D、音声、動画の生成を依頼する | fal専用のキーと利用予算 |
リポジトリにはClaude Code、Codex、Cursor、Gemini CLI、Copilot、OpenCode向けの導入方法があります。ただし、エージェントに導入できることと、すべてのゲーム操作が各OSで動くことは別です。Windowsゲームの操作ツールは、Windows上またはWSL経由での利用を対象としています。
Claude Codeに導入する
READMEに記載された前提環境はGit、Python 3.10以降、ffmpegです。uvの利用が推奨され、3Dモデルからスプライトをレンダリングする場合はBlenderも必要です。目的に合う環境を用意してから作成を依頼します。
Claude Code内で、次の2つを順に入力します。
/plugin marketplace add rehan-remade/universal-modder
/plugin install universal-modder@universal-modder
これはシェルではなくClaude Codeのプラグインコマンドです。有効にする前にソースと要求される権限を確認してください。別のエージェントでは、元のREADMEにある対応する手順を使います。
プラグインやクローンしたリポジトリにはCLIランチャーが用意されています。別のターミナルでumが見つからない場合、文書に記載された単体インストールは次のとおりです。
uv tool install git+https://github.com/rehan-remade/universal-modder
um --help
これはリポジトリからCLIを導入する操作です。コーディングエージェントやfalアカウントの設定まで完了するわけではありません。コマンドは資料と照合しましたが、本記事のために実行してはいません。
ファイルを変える前にゲームを調べる
次のTerrariaを、自分のゲーム名またはインストール先に置き換えて使います。
um scan --list
um kb search "Terraria"
um scan "Terraria" --json
調査ガイドによると、スキャナーはファイルを読み取り、エンジンの特徴、導入済みローダー、セーブの場所、候補となる手法を報告します。一覧に出ないゲームは、フォルダーを直接指定できます。
スキャン結果は計画の材料であり、安全性や対応状況の証明ではありません。保護機能がゲームフォルダーの外にある場合や、ランチャーがエンジン判定を紛らわしくする場合もあると説明されています。現行のコミュニティ製ローダーの文書と、ゲーム側のMod方針も確認しましょう。
ゲームとローダーの正確なバージョン、セーブとログの場所、変更予定、復元方法をMODDING_PLAN.mdに記録するよう依頼します。進捗はMODLOG.mdに残します。既存のローダーや公式Mod機能で目的を達成できるなら、その方法を優先します。
最初の依頼と動作確認
結果が見えやすい小さな機能を選びます。次は本記事で作成した依頼例であり、検証済みのModではありません。
ローカルのTerrariaテスト環境で、導入済みのtModLoaderに合わせて装飾用アイテムを1つ計画してください。最初にゲームとローダーを確認し、仮の素材と破棄できるテスト用ワールドを使ってください。変更前に対象パス、バックアップと復元手順を示してください。アイテムの入手、ゲーム内での確認、Modの削除方法まで説明してください。有料素材の生成や公開は先に確認してください。
プロジェクトの基本手順は、仮の素材で最小限の機能を動かしてから拡張する方針です。確認項目は次の5つに整理できます。
- **読み込める:**予定したローダーで起動し、ログに対象Modが出ます。
- **表示される:**指定したテスト場面にアイテムや変更が現れます。
- **意図どおり動く:**コンパイル成功だけでなく、依頼した挙動を確認します。
- **保存後も動く:**テスト用ワールドを保存して読み直しても期待どおりです。
- **元に戻せる:**Modを無効にし、バックアップを復元すると想定した状態に戻ります。
本番用のスプライト、音声、紹介動画に時間を使うのは、この後です。生成画像やビルド成功だけでは、ゲーム内の互換性は確認できません。
サンプルがあるゲーム
サンプルは、バージョンの条件が付いた出発点として使います。作者の記録と、自分の環境での確認は区別してください。
- **Terraria / tModLoader:**Fal Arsenalの元となった環境はTerraria 1.4.4とtModLoader 2026.07のシングルプレイです。READMEはマルチプレイを未検証と明記しています。予備のワールドを使いましょう。
- **Age of Empires II DE:**文明のサンプルには素材生成とスプライト変換が含まれます。既存の文明枠を置き換える方式で、自由に枠を追加できることを示すものではありません。
- **Minecraft × GTA V:**GTA Vのストーリーモードで、実行中の2つのゲームを組み合わせます。記録された検証対象はSteam版GTA V Legacyのビルド3889です。GTA Onlineや他の版に結論を広げないでください。
エンジンの手引き → バージョン付きの実例 → 自分のゲーム内テストの順に根拠を確かめます。UnityやUnrealの手引きがあるだけで、そのエンジンを使う全ゲームが対応済みになるわけではありません。
無料で使えるか、falは必須か
ツール集のソースはMITライセンスです。ただし制作全体では、コーディングモデル、素材生成、ビルドやテストに使うローカル機材・ツールという3種類の費用を考える必要があります。
falには独自のモデル料金があり、モデルや設定によって変わります。認証文書で使う変数はFAL_KEYです。実際のキーはエージェントを起動する環境に非公開で設定します。以下は置き換え用の値です。
BashまたはZshの場合:
export FAL_KEY="YOUR_FAL_API_KEY"
Windows PowerShellの場合:
$env:FAL_KEY = "YOUR_FAL_API_KEY"
OmniaKeyを含むコーディングモデル用のキーは、falのキーではありません。プラグインを入れても請求は統合されません。まとめて生成する前に素材モデルと生成数を確認し、キーをModファイルや公開用アーカイブに含めないでください。
仮の素材や自作画像で始めることもできます。素材ガイドには、falキーを使わずローカルComfyUIから画像を生成するum comfyもあります。付属の画像用手順がfalの音声・3D・動画の全工程を代替するわけではなく、ローカルの機材とモデル環境は別途必要です。
うまく動かないときの確認順
一度に変更するのは1つの層にとどめます。
- **
umが見つからない:**ゲームローダーより先に、ターミナルのPATHとCLIの単体導入を確認します。 - **ゲームを検出できない:**インストール先を直接渡し、現行のコミュニティ文書と結果を照合します。
- **falの認証が失敗する:**対象アカウントの
FAL_KEYがエージェントのプロセスに渡っているか確認します。エージェントへのログイン成功はfal認証の成功を意味しません。 - **ビルドは通るが読み込まれない:**素材を生成し直す前に、ゲームとローダーのバージョン、配置先、ログを確認します。
- **ゲーム内で絵が崩れる:**生成指示を変える前に、寸法、透過、フレーム配置、向きを確認します。
失敗したログと最小限の再現手順を記録すると、次の調査で検証する対象が明確になります。
オンライン利用と配布の注意点
プロジェクトの利用上の境界に従い、所有するゲームで、オフラインまたは許可された管理下の環境を優先します。アンチチート、DRM、所有権確認を回避しません。保護されたオンラインクライアントへの注入はプロジェクトの禁止事項です。プライベートサーバーでも、クライアント保護や発売元の制限がなくなるわけではありません。
配布前にはゲームの規約と素材・ツールのライセンスを確認します。ツール集のMITライセンスは、ゲームファイル、抽出素材、逆コンパイルしたコードの再配布権を与えるものではありません。自分の成果物に、導入方法、確認したバージョン、削除方法を添えてください。
モデル側の接続については、Claude Code接続ガイドとOmniaKeyの現在の料金をご覧ください。falとは別に設定し、実際のMod作成工程は自分の環境で確認します。