SKY-001 vs GPT-6 Astra:CAD精度・料金・今使えるのか
Skyfallの数字と、足りないもの。そして今日動かせるのはどちらか。
このページの内容
SKY-001はSkyfall AIが2026年10月19日に発表した、CADと建築設計向けの「エンジニアリング・ワールドモデル」です。Skyfall自身のCADテストでは、精度がGPT-6 Astraと並びました。IoUは79.7%対79.1%です。速度は約51倍、1部品あたりのコストは約150分の1です。ただし今はまだ使えず、アクセスは順番待ちです。
CADの仕事で見る点は三つです。部品の出来は同じか、1個いくらか、今日使えるか。Skyfallが公表した内容で答えると、出来はほぼ同じ、コストはごく一部、提供はこれからです。
短い答え
- 精度は同等、費用は大幅に安い。ただしSkyfall自身のテストです。 CAD部品1,000個でIoUは79.7%対79.1%。1部品3.9秒・0.005ドルに対し、199秒・0.75ドルでした。間取り図1,000枚ではSKY-001が43.6%対40.6%で上回ります。
- Skyfallの外では、まだ誰も確かめられません。 テストセット、プロンプト、コストの計算方法は非公開です。Skyfall自身のランディングページとブログでは、比較対象のモデルが違っています。
- SKY-001は順番待ちのみで、出力はまだ編集できるCADモデルではありません。 APIも価格もありません。今出るのは視覚的な設計プランで、Skyfallは編集できるCAD履歴を次の段階としています。GPT-6 AstraはAPIで今すぐ使えます。OpenAIの料金は100万入力tokenあたり10ドル、100万出力tokenあたり50ドルです。
- 今CADをやるなら、GPT-6 Astraにスクリプトを書かせてください。 私たちの実行では、単純な部品向けの132行のBlenderスクリプトを59秒で書き、OpenAIの料金で出力は約6セントでした。
SKY-001とは何か、GPT-6 Astraとどう違うのか
SKY-001はエンジニアのように作り方を計画し、GPT-6 Astraは実行するコードを書きます。
SkyfallはSKY-001を「ワールドモデル」と呼び、「LLMのように次のtokenを予測するわけではない」と説明します。Hierarchical Composerが対象を部品ツリーに分け、Construction World Modelが各部品をスケッチと3Dの段階で描いていきます。
CADでは画像・テキスト・ラフスケッチを渡します。BIMでは階の輪郭と短い指示を渡します。
出力は「視覚的な設計プラン」です。部品ツリーと、各部品のスケッチ・3D状態が入り、3Dの組み立てとして見られます。プレスリリースではAutodesk FusionなどのCADソフトで見られるとしています。Skyfallは「編集できるフィーチャ履歴を伴う実行可能な操作」を次の段階に挙げています。今受け取れるのは、見るためのプランです。
OpenAIはGPT-6 Astraを自社で最も高性能なモデルと呼びます。2026年9月3日の発表で、モデルIDは gpt-6-astra です。テキストと画像を受け取り、テキストを返します。CADではBlender Python(bpy)などのスクリプトを書かせ、自分で実行します。
Skyfall AIによると、創業者はMicrosoftが買収した深層学習ラボMaluubaのチームです。Sam Pasupalak(共同創業者兼CEO)、Kaheer Suleman、Sumit Pasupalakがサンフランシスコを拠点に率い、トロントに研究拠点があります。出資者はFidelity、Touring Capital、M13、iNovia Capitalで、金額は公表されていません。
SKY-001はCADで20万点を超える部品と60万件を超える構築例、BIMで約3万5,000枚の間取り図から学習しています。
今日の実務的な違いはこうです。GPT-6 Astraは実行できるスクリプトを返します。SKY-001は見るための建築プランを返し、それにはアクセス権が必要です。
SkyfallのCAD・BIM数値は何を示すのか
Skyfall自身のテストでは、SKY-001はCAD精度でGPT-6 Astraと並び、間取り図ではわずかに上回ります。速度とコストはどちらも大きく勝っています。
CADテストは、ジャガーE-Type、FANUCのロボットアーム、ジェットエンジンなどの複雑な物体から1,000部品を抽出します。1部品あたり約100描画ステップです。評価はIoUで、作った形状が参照形状とどれだけ重なるかを表し、100%が完全一致です。
BIMテストは間取り図1,000枚で、約350のフロア全体と650の住戸を含みます。平均約70ステップで、こちらもIoUで採点します。
| Skyfallのテスト | SKY-001 | GPT-6 Astra |
|---|---|---|
| CAD精度(IoU) | 79.7% | 79.1% |
| CAD 1部品の時間 | 3.9秒 | 199秒 |
| CAD 1部品のコスト | 0.005ドル | 0.75ドル |
| BIM精度(IoU) | 43.6% | 40.6% |
| BIM 1枚の時間 | 1.22秒 | 144.6秒 |
| BIM 1枚のコスト | 0.0024ドル | 0.446ドル |
これらはSkyfallのSKY-001ページと2026年10月19日のブログ記事の数字です。
CAD部品1,000個なら5ドル対750ドル、順に実行して約65分対55時間です。間取り図では差がさらに開き、約119倍速く、186倍安くなります。
Skyfallの表にある言語モデルの中では、GPT-6 AstraのCADスコアが最も高いです。間取り図では Gemini 3.8 Flash が42.3%対40.6%で上回ります。1枚あたりのコストは約半分(0.218ドル)ですが、時間は2倍以上(346.2秒)かかります。Claude Opus 5.5 はCADで69.4%、1部品0.31ドルです(ランディングページのみ)。
Skyfallは組み立て全体も試しています。1枚の画像から、GPT-6 Astra、Claude Opus 5.5、Claude Fable 5.1がそれぞれ組み立て全体のBlenderスクリプトを1本書きました。Skyfallによると、GPT-6 Astraが2つのClaudeモデルを大きく上回りました。
次にAIの審査役2体、GPT-6.1 SolとClaude Opus 5.5が、どちらが作ったかを知らされずにSKY-001とGPT-6 Astraを採点しました。SKY-001は5項目すべてで上回り、たとえば入力画像との一致は10点満点で8.1対6.7でした。GPT-6 Astraがモデルを返したのは82%の物体だけです。
Skyfallの数字が正しければ、実際の差は速度とコストです。CAD精度では2つはほぼ同じです。
まだ確かめられないことは何か
ほぼすべてです。Skyfallはテストセット、プロンプト、コストの計算方法を公開していません。
- 公開されたテストセット、論文、コードはありません。ブログにあるのは、今後の論文とベンチマークを知らせるニュースレターの登録だけです。
- 時間とコストの測り方を示していません。どの価格、どの推論設定、どのハードウェアかが不明です。
- Skyfallの2つのページで比較相手が食い違います。CADではブログがGemini 4の76.9%を載せ、Claudeはありません。ランディングページはGemini 3.8 Flash 54.7%とClaude Opus 5.5 69.4%です。SKY-001とGPT-6 Astraの行は両ページで同じです。
- 組み立てのスコアはAIの審査役によるもので、人や実測ではありません。
- 出力はまだ編集できるCADモデルではありません。Skyfall自身が構築リプレイの注記で、保存したスケッチと3D形状が「一致しないことがある」と書いています。編集できるフィーチャ履歴は今後の課題です。
OpenAIにも別のテストによるCADの数字があります。BenchCADでは、モデルがレンダリング画像を見て、CADコードを書いて3D物体を再構築します。OpenAIの報告はツール併用で95.9%、GPT-5.6 Solが83.3%、Claude Fable 5.1が84.3%です。テストも採点も違うため、95.9%をSkyfallの79.1%と直接比べることはできません。
決着をつけるには、誰でも再実行できる公開テストセットが要ります。それまでは「150分の1」はSkyfallの主張であり、独立した結果ではありません。
SKY-001とGPT-6 Astraは今日使えるのか
GPT-6 Astraは使えます。SKY-001は使えません。
| SKY-001 | GPT-6 Astra | |
|---|---|---|
| 利用方法 | 順番待ち | API、ChatGPT、Codex |
| 公開API | なし | あり |
| 料金 | 未公表 | 入力10ドル、出力50ドル |
| 状態 | 研究プレビュー | 2026年9月から利用可 |
料金はいずれも100万tokenあたりです。
SkyfallのFAQには「Join the waitlist to be the first to hear when it goes public」とあります。プレスリリースはSKY-001を初期の研究プレビューと位置づけ、全面商用化は2027年初頭を目標にしています。
OpenAIの料金は100万入力tokenあたり10ドル(キャッシュ入力は1ドル)、100万出力tokenあたり50ドルです。入力が272K tokenを超えるリクエストは、全体が入力2倍・出力1.5倍で課金されます。BatchとFlexは半額です。
コンテキストウィンドウは1,050,000 token、返答は最大128,000 tokenです。推論の強さはlow、medium、high、xhigh、maxから選べます。
OmniaKeyはOpenAI互換APIの https://api.omniakey.com/v1 で gpt-6-astra を提供しています。同じkeyでSkyfallの表にあるClaude Opus 5.5やGemini 3.8 Flashも呼べます。料金は GPT-6 Astraのページ にあります。
今CAD作業で使うならどちらか
GPT-6 Astraです。スクリプトを書かせ、Blenderや自分のCADツールで実行します。複雑な組み立てを大量に作るなら、SKY-001の順番待ちに登録してください。
2026年10月22日、私たちはOmniaKey API経由で次のリクエストをGPT-6 Astraに送りました。推論の強さはmediumです。
プロンプト:
Write a Blender 4.2 Python script (bpy and bmesh only, no add-ons) that builds this machined part as one mesh object named "BearingBlock". Units are millimetres: set the scene so 1 Blender unit = 1 mm.
- Base plate: 120 × 40 × 12 mm, centred on the origin in X and Y, bottom face at Z = 0.
- Two through holes, diameter 11 mm, in the base plate at X = -45 mm and X = +45 mm (Y = 0).
- Boss: a vertical cylinder, diameter 56 mm, standing on the plate from Z = 12 to Z = 56, centred at X = 0, Y = 0.
- Bore: a through hole, diameter 35 mm, along the boss axis, through the boss and the plate.
- Use Boolean modifiers (EXACT solver) and apply them, so the result is one closed mesh.
- At the end, print the object's dimensions and vertex count.
Reply with the complete script in one Python code block and nothing else.
- 59秒で132行のBlenderスクリプトを返しました。出力は1,117 token、OpenAIの100万あたり50ドルで約6セントです。
- スクリプトは指定した寸法をすべて使い、Blenderの正確なブール演算を使います。メッシュが閉じているかも確認します。
- 同じリクエストを下のPythonで再実行すると、100秒と1,273出力tokenでした。
- スクリプトは読んで確認しただけで、Blenderでは実行していません。
SkyfallのCADケースは1件あたり約100ステップです。199秒・0.75ドルは、この1部品の例より難しい仕事を指します。
import os
from openai import OpenAI
client = OpenAI(
base_url="https://api.omniakey.com/v1",
api_key=os.environ["OMNIAKEY_API_KEY"],
)
prompt = open("part.md").read() # 上の部品説明
response = client.chat.completions.create(
model="gpt-6-astra",
reasoning_effort="medium",
messages=[{"role": "user", "content": prompt}],
)
print(response.choices[0].message.content) # Blenderスクリプト
print(response.usage) # token数。コストの見積もりに使う
pip install openai でOpenAIパッケージを入れ、プロンプトを part.md として保存し、OMNIAKEY_API_KEY を設定します。コードを実行し、返答のスクリプトをBlenderのScriptingタブに貼ってRun Scriptを押します。Node.js、Responses API、Codexについては GPT-6 Astra設定ガイド にまとめています。
規模を大きくすると、OpenAIの開発者ブログではGPT-6 AstraがBlender Python APIで編集可能な住宅シーンを組み、レンダリング画像を見て改良しています。
必要なもので選んでください。
- 今すぐ部品やシーンが要る → GPT-6 Astra にBlenderやCADのスクリプトを書かせる。
- 間取り図が多く、速度よりコストが重要 → Gemini 3.8 FlashはSkyfallの間取り図テストでスコアが高く、コストは約半分です。速度は落ちます。
- 複雑な組み立てを大量に作り、待てる → SKY-001の順番待ちに登録。Skyfallの目標は2027年初頭です。編集可能なCADを書き出せるか確認してから計画してください。
よくある質問
SKY-001はオープンソースですか?
いいえ。Skyfallはコード、重み、論文、ライセンスのいずれも公開していません。アクセスは順番待ちです。
SKY-001のAPIや料金はありますか?
まだありません。Skyfallのページに公開APIも料金もなく、商用化は2027年初頭が目標です。
Skyfall AIはどんな会社ですか?
Skyfall AIによると、Microsoftが買収した深層学習ラボMaluubaのチームが創業しました。Sam Pasupalak(CEO)、Kaheer Suleman、Sumit Pasupalakがサンフランシスコを拠点に率い、トロントに研究拠点があります。
GPT-6 AstraはCADが得意ですか?
SkyfallのCAD表にある言語モデルでは最高の79.1%です。OpenAIはBenchCADでツール併用95.9%と報告していますが、テストも採点も別です。
GPT-6 AstraはBlenderモデルを作れますか?
作れます。Blender Pythonスクリプトを書かせ、自分で実行する形です。OpenAIの住宅デモも、私たちの実行も同じ方法です。
出典
- Skyfall:SKY-001ページ と ブログ記事(2026年10月19日)
- Skyfall プレスリリース
- OpenAI:GPT-6 Astra 発表(2026年9月3日)
- OpenAI:GPT-6 Astra モデルページ と 料金
- OpenAI 開発者ブログ:Astraによる建築ビジュアライゼーション
いずれも2026年10月22日に確認しました。